なめくじ長屋奇考録小林泰三の新刊、表紙でジャケ買いしたそっち系の若者を異常なグロ描写で地獄に突き落とすつもりに違いない。

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小林泰三の新刊、表紙でジャケ買いしたそっち系の若者を異常なグロ描写で地獄に突き落とすつもりに違いない。

2008/04/13 00:30｜カテゴリなし｜TB：0｜CM：1｜▲

世の中には、ハードSFという｢作品内アイディアの科学的･力学的整合性を証明するために、電卓を弾きながら読む小説｣という、相当気が狂ったジャンルが存在します。
もう、作者も作者で｢自分のミスを突っ込まれないように｣とか、自分の閃きに酔ったりとか、全力でトンデモ説の説明ばっかしてるから、肝心のストーリーなんて紙ッきれのように軽視されてる作品の多いこと多いこと。

ってな訳で、そういう作品大好きな僕が待ち望んでいた、小林泰三の新作!!
｢天体の回転について｣と、ミナミ92巻購入!!

帯には｢萌えとニュートン力学のワンダーが無垢な少年を脅威の旅路へと誘う!｣って書いてある。

全８編収録。書き下ろしは１作か。SFマガジンに載ってたのは大体掲載時に読んだから、初読は３作になる。
この３作中にどんだけ萌え要素があるのか、読んでみんことには分からんけど、最初の話とか、明らかに美少女出した｢だけ｣やし、表紙でジャケ買いしたそっち系の若者を異常なグロ描写で地獄に突き落とすつもりに違いない。氏は昔から｢萌え｣とそれに群がる奴等を茶化してグフグフ笑う悪い(良い)癖があるから。
しかし先月｢モザイク事件帳｣が出たばっかりやのに…寡作の人にはありえないハイペースだ。
ようやくサンヨーをやめて専業作家になる決心がついたんだろうか。

で、ミナミの帝王92巻。

いやしかしこの巻は正直凄すぎる。
昨年下半期をなんかいっつも女の名前がつく竜巻みたいに駆け抜けていった｢芸人魂｣編の後半を収録!!
ちょうどこの巻収録分あたりが面白すぎて、ついつい私家版｢このマンガがすごい｣にランク入りさせてしまったもんなあ。

まあ、とりあえず｢芸人魂｣編が載ってる90巻から次巻93巻までは無人島に(燃料として)持って行きたいアイテム第１位(2位は千と千尋のアニメコミックス)!!

とりあえず森田まさのりには、残念ながらあなたが命を削って描いている｢べしゃり暮らし｣より、天王寺大＆郷力也が片手間で描いてるコレの方が｢芸人マンガ｣としての一番大事な何かをアレですよ。
と、言ってやるべき、だとかどうとか。
おっちゃんは、嘘は言わんのや。